不倫相手に対して損害賠償を請求した場合、夫には請求できないのでしょうか。
夫(妻)が不貞行為をしました。私は、不倫相手に対して損害賠償請求をしようと考えています。不倫相手に対して損害賠償を請求した場合、夫には請求できないのでしょうか。
原則として、夫にも請求できます。
理論的には、婚姻期間中の一方配偶者の不貞行為については、一方配偶者と第三者に共同不法行為(民法719条)が成立します。
その結果、一方配偶者と第三者は、他方配偶者に対して連帯して損害賠償を支払う義務を負います。
したがいまして、夫(妻)、第三者の双方に損害賠償を請求していくことが可能です。
もっとも、不貞行為によって生じている損害(慰謝料)は、一つなので、夫(妻)、第三者のいずれか一方から慰謝料を受領すれば、もう一方の当事者に請求出来る金額は、その分減少することになります。