離婚にあたって過去にもらえなかった生活費を夫に請求することはできるのでしょうか。

夫と婚姻して、20年が経過します。夫は会社員として勤務し、私は専業主婦です。私たち夫婦は、夫婦喧嘩が原因となり、婚姻期間中、1年間、別居しております。別居期間中、私は、夫から生活費を5万円しか受け取っておりません。そして、今回、私たち夫婦は、離婚することにしました。この離婚にあたって過去にもらえなかった生活費を夫に請求することはできるのでしょうか。

 


これは、離婚に伴う財産分与として、過去の生活費を請求できるか(過去の生活費が財産分与の清算の対象となるか)の問題です。

財産分与は、婚姻期間中形成された夫婦共有財産を公平の観点から離婚時に分割するものであり、大きく、①清算的財産分与②扶養的財産分与③慰謝料的財産分与の3つの性質があるといわれます。

今回のようなケースは、①の性質の面が問題とされることが多いと思われます。

一般に、過去の婚姻費用については、財産分与の対象になると考えられており、夫に請求できる(生活費の)金額は、夫婦双方の収入状況を基礎として算定される相当な金額となります。

もっとも、円満に推移していた婚姻期間中の婚姻費用(生活費)については、清算することができないとも考えられています。

財産分与の問題は、夫婦間の問題であると同時に法的専門知識を要する法律上の問題になりますので、一度、弁護士にご相談することをお勧め致します。  

 

 

 

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