事例7 婚姻費用を含めた慰謝料を請求し和解に至った事案
事案
家族状況
相談者…妻 40代
相手方…夫 50代
相談時の状況
夫が突然他に女性がいるとして、自宅を出てしまい、別居となりました。
しばらくは夫がローンを払っている自宅に住んでいた妻ですが、婚姻費用(生活費)を分担してもらうため調停を起こしました。
しかし、「ローンを払っているので、婚姻費用までは支払いができない」と言われたため、妻は自宅を出て自立しました。自宅はその後売却をされたので、ローンの負担がなくなったことから、夫が婚姻費用を支払ってくれるだろうと信じて待っていました。
ところが、何年か待っていたところ、突然夫が弁護士を通じ、離婚をしたいと請求してきたので、妻は当事務所に相談に訪れました。
解決に至るまで
まず相談者の請求に基づき、婚姻費用分担請求の調停を起こしました。
同時期に相手側より離婚調停が申し立てられましたので、2つの調停をまとめて話し合うことになりました。
この調停の中で、相手方は「自宅を出るまでは不貞行為をしていない」と、別居当時と正反対の主張をし、少額の解決金と年金分割(公的年金を、取り決めた按分に基づいて、分割して受け取る制度)に応じる、としてきました。
到底納得できる主張、提示ではなかったため、当事務所は「不貞行為による婚姻関係の破たん」を当初は認めていたことを主張し、およそ1年の間話 し合いを続けました。
結果、申立人は解決金を大幅(500万以上)上乗せし、年金分割も得て相手方と和解をしました。
ポイント
・ 相手に専門家をつけられ、離婚を請求されると、当惑して提示された和解そのままに応じてしまうことがあります。
しかし納得のいかないところを諦めずに主張すると、満足のいく結果に至る可能性が高まります。
- 事例31 不貞行為、財産分与、未払い婚姻費用等を理由に、相手方弁護士から約600万円の請求を受けた案件について、請求額を約400万円減少させて解決した事例
- 事例30 不貞行為の慰謝料として高額の請求をされた事案において、支払額を請求額の5分の1に抑えて和解した事例
- 事例29 婚約の成立を証明する直接的な証拠がない案件について、婚約を破棄したことに対する損害賠償として、交渉で100万円を回収した事例
- 事例28 6年以上にわたり離婚問題を抱えていた40代夫婦について、早期に離婚訴訟を提起し、争点を当初から明確化することで、速やかに穏当な内容で離婚を成立させることができた事案
- 事例27 離婚にあたり、夫に900万以上の財産分与の支払いを合意させた事例
- 事例26 妻からの高額な婚姻費用および財産分与請求を減額ないし0円とすることに成功したいわゆるモラハラが問題となった事例
- 事例25 不貞により婚姻中に第三者の子を出産した妻との離婚問題において,慰謝料総額300万円を認めさせるなど納得のいく離婚が実現できた事案
- 事例24 離婚訴訟において、相手方から有責配偶者の主張をされたものの、最終的に離婚を成立させた事例
- 事例23 婚姻生活中に不貞を行った妻が、離婚後、元夫に対し、財産分与を請求し、700万円の支払いを受けた事例
- 事例22 離婚にあたり、不動産持分を移転する代わりに1100万円を支払うよう夫から要求されていた妻が、弁護士介入後、不動産持分に加え、夫から約250万円に相当する財産分与を受け、養育費についても算定表より3万円増額することに成功した事例