財産分与にかかる税金

財産分与にかかる税金

 
 財産分与の過程で税金がかかる場合があります。特に、不動産を譲渡したり受け取ったりするときに税金が発生することが多いです。
 財産を給付する側と、給付される側に分けて考えていきます。 
 まず、給付する側について考えます。原則として、現預金、有価証券などを財産分与した場合であれば、財産を渡した側に税金はかかりません。
 ごく稀に、過剰な分与があったときに、過剰部分が贈与と見なされ、贈与税が課されることがあります。また、離婚が贈与税や相続税を免れるために行われたと認められる場合には、離婚によって給付された全ての財産に贈与税がかかります。
 税が発生する場合が多いのが、不動産を財産分与した場合です。例えば3000万円で購入したマンションが、時価5000万円に値上がりしていた場合、この差額2000万円は「譲渡益」となり、不動産を譲渡した側が譲渡益課税を負担することになります。財産分与としてマンションを渡す場合、分与する側の人間は、マンションを手放す状況にありながら税金を支払わなければならないのです。
 
 続いて、財産を給付される側について考えます。財産分与として、土地、建物やマンションなどの不動産を受け取ると、固定資産税評価額の3%の不動産取得税がかかります。なお、不動産取得税に関しては、清算的財産分与、つまり夫婦の財産の清算として受け取った場合には課税されることはありません。
 そのほかの場合に関しては、給付を受ける側が贈与税などの税金を払わなければならないようなことは通常ありません。
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